鯉は、霞ヶ浦を代表する魚です。日本淡水魚の中で最も大きく成長する魚とされ、霞ヶ浦では1mを越える鯉も確認されています。一方で、中国の故事にある「鯉の滝登り」、そこから生まれた日本の鯉のぼりなどは立身出世、さらに鯉は寿命が100年以上にもなると言われることから長寿、霞ヶ浦沿岸では「鯉の腹合わせ」を目出度い日の料理として出すなど、鯉は縁起が良い魚としても扱われています。
霞ヶ浦の鯉は、奈良時代に編纂された『常陸国風土記』にも記載され、現在に至るまで霞ヶ浦地方では最も長く人類と関わりがある魚です。そのために霞ヶ浦地域では、鯉に影響を受けた歴史・文化が誕生してきました。江戸時代は、霞ヶ浦の鯉が江戸幕府の将軍家に毎年献上され、併せて水戸藩徳川家にも贈られていました。鯉は、霞ヶ浦地方の郷土食ともなり「うま煮」、「鯉こく」、「鯉のあらい」は、その代表的な食べ方となりました。
こうした霞ヶ浦の鯉文化は、昭和41年頃から始められた養殖によって急速に全国的に普及し、平成28年度の養殖生産量は1057トンとなり、全国一位を誇る事となりました。
今回は、現在に至るまで長い間、人間と関わり歴史と文化を育んできた霞ヶ浦の鯉について、改めてご紹介します。
令和4年度企画展「霞ヶ浦の鯉文化」
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- 2023年1月8日0時0分
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